こんにちは、ももこです!
今回は「なんでこうなっちゃうの!」と声をあげたくなる、常識やぶりのおすすめエッセイ本を紹介します!
1冊目:朝井リョウ「学生時代にやらなくてもいい20のこと」
便意が支配する学生生活
「学生時代にやらなくてもいい20のこと」は、お腹が弱くて心配性な朝井さんの、すっとこどっこいな大学生活を描いたエッセイです!
ノリで履修した他学部の授業の難しさに絶望したり、仮装して100㎞歩いてマゾの扉を開いたり、クリスマスイブに独り身の友達とリアル脱出ゲームに参加したり。
中でもおすすめな短編が「地獄の500キロバイク」です!
クロスバイク初心者の2人が、出発の2日前に手に入れたクロスバイクに乗って、東京から京都まで旅をする話です。
荷物の軽量化が必須な、自転車の旅。
お腹が弱い朝井さんは、迷うことなくウエストポーチにトイレットペーパーを詰め込んで京都へ出発します!
このお腹が弱いエピソードは、朝井さんのエッセイに欠かせないエッセンスです!
もちろん、この旅も常に便意に支配されています(笑)
道中、峠越えやら、すごい雨やら、今更すぎる初心者ライダーという不安要素やらで、次第にハイになっていく精神描写は必見です。
なんでも出来たあの頃が懐かしくなる一冊!
ひとりでニヤニヤしながら読むのをおすすめします!
※記事の最後で、朝井さんのエッセイをもう一冊おすすめしてます!
2冊目:さくらももこ「ももこの世界あっちこっちめぐり」
おっちょこちょいエッセイストの珍道中
「ももこの世界あっちこっちめぐり」は、ちびまる子ちゃんの作者であるさくらももこさんが、世界中を旅した記録を面白おかしく綴ったエッセイです
海外旅行って、美味しいものを食べたり、珍しいものを見たりと、豊かで楽しい時間がゆったり流れるイメージがありませんか?
さくらさんの海外旅行は、なぜかそういかないんです!
ラスベガスの砂漠の真ん中でBBQと投げ縄をする謎時間を過ごしたり、
ハワイの海に来たものの遊び方が分からず、ただただ浸かってみたり、
飽食の国イタリアで夫のお腹が痛くなったり。
なんでそうなっちゃうの?と、つっこまずにいられません(笑)
日常のクスっと笑える話がさくらさんの真骨頂なのですが、それは舞台が海外になっても変わりません。
むしろ、舞台がダイナミックになった分、クスっと感が引き立っています!
エッセイとしても面白いのですが、世界遺産や伝統工芸品などもしっかり登場するので、楽しみながら世界を巡ることが出来ます。
文章が面白いのは言わずもがな!
写真やイラストも多いので、サクサク読める一冊です。
3冊目:松田青子「自分で名付ける」
良き母親像は、母親以外に都合のいいファンタジー
「自分で名付ける」は世間が当たり前としてきた「女性・母親の普通」へ一石を…というか、爆竹を投じていくエッセイです!
これまで当たり前だった「普通」。
たとえば、結婚すると女性が苗字を変えること、子供はお腹を痛めて産むもの、母乳神話、人混みでのベビーカーは迷惑行為、など、パッと考えるだけでもゴロゴロでてきます。
この辺りの事情は一体何十年アップデートされないんでしょうか…。
女性だって元々の苗字が好きな人だっているし、出産が痛いなら麻酔を使いたいし、ミルクでも赤ちゃんは育つ。
「普通」をぶった切っていくエピソードの中で、おすすめの短編が「ベビーカーどうですかねえ」です!
いわゆる「妊婦様」と「子持ち様」がテーマの話
「妊婦様」「子持ち様」とは、自分で望んで妊娠したのに、特別扱いしてほしいなんて何様なの⁉という考え方のことです。
妊娠・出産は死にそうでも病気ではなく、子を持つことは自己責任!
吐きそうで貧血でもバリバリ仕事をこなし、子供が泣いたら速攻で泣きやませ、迷惑なベビーカーが邪魔になりそうならもちろん一歩引く。
これは世間が望む、お母さんの「普通」。
でもこんな「普通」、ハードル高すぎじゃないですか⁉
お母さんじゃなくても、体調が悪かったり、気分が落ち込んでたり、誰しも「普通」じゃなくなる時はありますよね。
そして、自分の考える「普通」が、誰しもにとっての「普通」なのか。
自分の意見が簡単に発信できるこんな時代だからこそ、他人の立場になって考えられる人でありたいですね。
最後に
朝井さんの本の紹介の時に「お腹の弱さは、朝井さんのエッセイに欠かせないエッセンス」だと言いました。
朝井さんの著書で「時と共にゆとりぬ」というエッセイがあります!
この本もまた、そのあたりの事情に支配されています。
お し り の 穴 が 増 え る ん で す 。
落ち込んだ時に読むと、元気が出るのでおすすめですよ(笑)
それでは☆